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平成28年分の国外財産調書 総財産額は3兆3015億円

2018/01/10

 国税庁はこのほど、平成28年分(平成28年12月31日分、提出期限は平成29年3月15日)の国外財産調書の提出状況を公表した。国外財産調書の提出制度は、平成26年1月(平成25年12月31日分)から施行され、今回で4年目の集計となる。

 平成28年分の国外財産調書の提出件数(平成29年6月末までに提出されたもの)は9102件。前年分の8893件より209件の増加となった。国税局別の提出件数は、東京局5922件(65.1%)、大阪局1260件(13.8%)、名古屋局660件(7.3%)、その他1260件(13.8%)となっている。

 総財産額は3兆3015億円で、前年分3兆1643億円よりも1372億円の増加となった。国税局別に見ると、東京局2兆4601億円(74.5%)、大阪局3957億円(12.0%)、名古屋局1734億円(5.3%)、その他2723億円(8.2%)。

 財産を種類別に見ると、「有価証券」が最も多く1兆7093億円(51.8%)。次いで、「預貯金」6015億円(18.2%)、「建物」3474億円(10.5%)、「貸付金」1708億円(5.2%)、「土地」1238億円(3.7%)、「上記以外の財産」3487億円(10.6%)となっている。

 なお、国外財産調書は、自主的に自己の情報を記載して提出するため、適正な提出を確保するために次のようなインセンティブ措置等が設けられている。

① 加算税の軽減措置・・・提出された調書に記載された国外財産に係る所得税・相続税の申告漏れが生じたときであっても加算税を軽減(▲5%)
② 加算税の加重措置・・・調書の提出がない場合又は提出された調書に記載のない国外財産に係る所得税の申告漏れが生じたときには、加算税を加重(+5%)
③ 罰則の適用・・・正当な理由なく期限内に提出がない場合又は虚偽記載の場合に、1年以下の懲役または50 万円以下の罰金

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